一杯のラーメン物語

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麺ごころ祐庵
岡谷市

tu_0903255248.jpg「佑庵ラーメン」(650円)

 

昭和のレトロな空間で進化するラーメン

 

木のカウンターの真ん中には、
「ボーン、ボーン・・・」と時を告げる柱時計。
さらに、照明は乳白色のガラス傘の裸電球、
板張りの床も昔の小学校のようで、
店内には昭和の良き時代が漂っている。
そんな店の主人が横内克典さんで、
和食の修行後、2007年6月に開店した。

独立時に「和食」を選択しなかったのは、
「客層が限られて、商売として成り立たないからです。
ラーメンだったら、男女を問わずに子どもからお年寄りまで、
気軽に寄ってもらえます」。

 

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さらに、大きなきっかけもあった。
「養鶏所の友人から、
信州黄金シャモの鶏ガラを提供できると声をかけられて。
鶏ガラといえば、やっぱりラーメンでしょう!」。
このシャモの特徴は、力強い味が引き出せること。
また、生産者の顔が見える安心な素材に意義があったという。


まずは、ラーメンの決め手となるスープをどうするか。
開業前には、自宅に仮設厨房を作って試行錯誤の日々。
「鶏ガラだけで和風感覚のスープを目指していたのですが、
何か物足りない。現在の味とは、全くの別物でした」。
ある時は、洋食を営む友人からのアドバイスで、
チキンブイヨンの手法を取り入れたが、これも今ひとつ違う。
そうこうして、ようやく辿り着いた基本のスープは、
しっかり煮込んだ濃くのある白濁仕上げ。
ほぼ5、6時間かけて煮込んだ鶏ガラスープに、
「野菜のポタージュ」と「魚介のスープ」を加えた。
前者は、たまねぎ、にんじん、じゃがいもなどの
野菜をごま油で炒めて煮込み、ミキサーにかけたもの。
後者は、カツオ節や煮干し、干ししいたけなどを煮込んでいる。
「化学調味料は一切使用しない、無添加の体にやさしいスープです」。
一方、麺の製造は専門業者に託しているが、
純国産の小麦100%を使って、極力カンスイを抑えた特製の麺。
しかし、スープと同様に麺も試行錯誤で、
これまでに何回も業者へのオーダーを替えて相性を追求している。

 

tu_0903255256.jpg冷たい麺を温かいスープでいただく「つけ麺」(750円)は2種類。中太麺の「追いガツオ」と平打ち麺の「まろしょうゆ」。写真の「追いガツオ」は、仕上げにカツオ節の粉末をたっぷり振った風味豊かな味わい。
 


ラーメン作りはどの工程も気が抜けないと言う横内さんだが、
「特に」と尋ねると少々意外な答えが返ってきた。
「温かさを一定に保つことは結構難しい。
一度、『スープがぬるい!』と言われてショックでした」。
また、スープの味を日ごとに微調整することも大変だとか。
季節や天候、湿度にいたるまでに気をくばって、
その日のスープの味を決めているという。

 

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まだまだ、自分のラーメンを完成させているとは思わない。
これからも、進化を目指したいと話す横内さんは、現在、
「吟醸味噌ラーメン」や「蔵出し醤油ラーメン」を模索中。
「名前を、先に決めちゃいました(笑)。
そこから、イメージを膨らませて試作の真っ最中。
上質な素材を活かした一杯に仕上げたいです」。


新作が品書きに登場する日も、そう遠くのことではなさそうだ。
乞う、ご期待あれ!

住所:長野県岡谷市本町3-1-3
電話:0266−22−6115
営業:11〜14時30分・17時30分〜22時30分
休み:火曜
駐車場:20台
カード利用:不可


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