赤兎
下諏訪町
味噌らーめん 850円
いつまでも記憶に残る
普通においしいラーメンを作りたい。
東京・小岩の中華そばの人気店「三五郎」で修業したご主人が何よりもこだわるのは、しっかりした味のスープ作り。叩き込まれた基本に加えて、素材の吟味にも心を配り、納得のいくラーメン作りに精進を続けている。
三五郎は、叔父の店だったんです。残念ながら、叔父が亡くなると店も閉めてしまいましたが、今でも「いいスープを作りさえすれば、生醤油だけでもおいしい。しっかりしたスープを作れよ」という叔父の言葉は身体に染み込んでいます。ですから、うちで出している醤油ラーメンは、スープに生醤油を加えただけなんですよ。
スープはとんこつ、鶏ガラ、丸鶏の動物系にアジとイワシの煮干、鰹節と椎茸が基本。2つの寸胴鍋で動物系と魚介系を煮だして丁寧にアクを取り、半々の割合で合わせます。醤油は当初、小豆島と大分県のものをブレンドしていましたが、今は松本市の大久保醸造店のものを1種類のみ。本当にこの醤油が素晴らしいんです。何がいいかというと、醤油臭くないんですね。素材というのは、いいものほどクセがなく、出しゃばらない。特徴がないからお客様にはインパクトが伝わらないかもしれないけど、いいものとは、えてしてそういうものなんですね。
味噌ラーメンのレシピは、叔父が20年以上かけて開発したものを受け継ぎました。ただ、三五郎では北海道味噌を使っていたんですが、私はせっかくだから地元信州の味噌をどうしても使いたくて。岡谷の味噌を使っています。もちろん、味噌だけでも自然の甘みがあっておいしいですよ。
味噌ダレは、リンゴや野菜、玉ネギ、人参、ニンニクなど12種類をペースト状にして合わせています。三五郎では最低でも3、4日寝かせないとおいしくないと言われましたが、私は翌日から使えるように野菜を炒める時間を増やしたり、いろいろ工夫しました。
ラーメンって、タレひとつをとっても本当に手間がかかります。大久保醸造店の社長も仰ってましたが、ものすごい工夫をしても味の変化はほんのわずか。でも、そのわずかが大切なんだと。例えば、味噌ダレに合わせる日本酒を3カ月前に白ワインに替えたんですが、その違いに気付く人は、たぶんいないでしょうね。でも、やっぱり工夫した途端に、お客さんのオーダーが増えるんですよ。
香味脂の取り方も変えたんですが、この味だなと手応えがあった時点で、売上げがグンと伸びた。不思議ですよね。
ラーメン屋を始めた時から考えているのは、普通においしいラーメンを作りたいということ。私が過去に1番おいしいと思ったのは、実はおふくろが鶏ガラと魚のダシで作ってくれたラーメンなんです。複雑な味じゃなくても、普通においしかった。そういうラーメンなら、時間が経ってもいつまでも記憶に残ると思う。そういうラーメンを作っていきたいですね。
住所:長野県下諏訪町南高木8943
電話:0266-28-9031
営業:11時30分〜14時・17時30分〜21時頃
休み:木曜、第3水曜
駐車場:4台
カード利用:不可
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