ほぼ月刊シマダ劇場


 

このコラムをアップしようとしたところ、
奇しくも、片山右京さんの富士登山の事故のニュースが舞い込みましたが・・・

以前、フリーペーパーの「日和」にもチョロっと書きました、
今年7月の半ばの単独で臨んだ富士登山での思い出話です。

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かつて学生時代にも1度登山したことのある富士山。
当時、朝の「本日、富士山閉山」というニュースを見て思い立ち、

深夜のアルバイト後にクルマで富士山麓まで行って、

徹夜で登山したんですが。

眠すぎ登山は、なんだか不本意な感じ
(寝不足で、景色などの記憶があまりない)で終わってしまったので、

かねてからリベンジ(満足の行く富士登山)をしたいとは思っていたんです。

そして、それはちょうど30歳を迎えた今年が良いんじゃないかと
漠然と考えてたりもしてまして。

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でも、今やピーク時は行列のできる一大観光地と化した富士山。
なんとかピーク時を外して登ることはできないかと思っていた頃、

今シーズンは残雪により開山が遅れ、

まだ登山客が少ないというニュースを聞き・・・

結局、思いつきのまま、カフェ閉店後、
富士吉田市(山梨県)の登山口へと高速道路を飛ばしていました・・・。

 

途中、カーラジオから流れた
「富士山で落石、キャンピングカーの男性死亡」

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/accident/277624/

というニュースに少々不安を覚え、

さらには高速道路を降りて以降、まったくひと気がないどころか、

鹿などの野生動物がチラホラ...。

という状況に完全に不安になり、

「なんでそもそも今ひとりでこんなところにいるんだっけ」
と我ながら、自分の行動に疑問を覚え始めた頃、

5合目登山口に到着してしまった・・・。

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ある程度のクルマは止まっているものの、
相変わらずひと気はなく、辺りは真っ暗。

そして強風!
これが落石事故の原因か…と思いつつ、

10年近く前の登山道の記憶を呼び起こし、

確か、こっちだよな、と思われる方向を歩き続けるも、

狭く暗い道は怖い。

やっと6合目安全センターの小屋の灯りが見え、
ほかの登山道から上ってくる登山客の姿に

心底安心し、

(まぁ、あくまで自分でこの状況を作っているんですが・・・)

安全センター横に設置されている看板地図を見ていると、
なかから不意におじさんが出てきて、

立体型のマスク(防砂用)と地図をくれました。

なぜ私にだけ・・・?
と疑問を感じつつも、

「ラッキー、地図もマスクももらえた!」

と気をよくして再度登り始めたんですが・・・

 

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激しい向かい風により、砂があられのように降ってきて、
皮膚(衣類から出ている部分)を直撃して痛いし、

(ここでマスクが大いに役立つ)

眠いのに、山小屋のベンチで寝てたら、

スタッフに「こんなところで寝てたら死にますよ」と起こされるほど寒いし、

それでも襲う眠気に耐え、

なんとかなんとか登頂しました。

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あまりの強風(山頂食堂店員さんいわく風速15m)と寒さから、
感慨はさておき、ささっと下山。

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あぁ、あんなに時間をかけて登った山なのに、
下山はなんて早いんだ?!と調子よく走って駆け降りている途中に、

ふと気付いた・・・

 

・・・あれ?こんな道、通ってきたっけ?

そもそも、確か「富士吉田への下山道には山小屋が少ない」と
どこかのガイドブックに書いてあったような気がするけど、

さっきから山小屋を何度も通過してる上に、

・・・あれ?この山小屋に「静岡県」って書いてないか・・・?

・・・まさか!?

私 「・・・あの、富士吉田口へはこの道で合ってますか?」
山小屋店員 「あぁ、間違えてるね。もう一度登りなおしてください」

私 「ほかに方法はないんですか?(必死)」

店員 「それが最短距離です」

「・・・!!!」

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 ということで、何も考えず調子よく下山してしまった
自分を大いにのろいつつ、

風速15mという吹き降ろしの風のなか、

匍匐前進(ほふくぜんしん)のスタイルで再度登山している最中に、
ふと思い出した。

「そういえば、山頂でおみやげ買ったのに、
食堂でうどんも注文した際『食べてる間におみやげ包んでおきますね』って言われたまま、
渡してもらってない!」

 

ということで、途中の山小屋店員に、
これこれこういう理由で、おみやげを渡されなかったが、
何とかならないか、と聞いてみたところ、
「ならない」ということでした。

まぁそうだよね。
と、ぶつけようのない怒りを覚えながらも、意気消沈しつつ、
もう余計なことを考えるのはよそう、
と心を無にしてさらに登り続けていると、

下山してきた外国人観光客風のカップルが話しかけてきた。

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外国人 「(下方を指差しながら)キヨト?」
私 「え?」

外国人 「キョート?」

・・・え?京都?
静岡だけど?

ここは「NO,NO,SHIZUOKA」と言うべきなのか、
それとも、京都行きバスに乗るのかとか聞いたほうが良いのか・・・?

と思いつつ、出た答えは

「アイ・ドント・ノー」。

すみません、必死すぎて優しく対応できませんでした・・・。

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ってことで、何とか富士吉田口まで下山したんですよ。

(最終的に下山口で、スタート〜6合目安全センターまでの
道を間違えていたことにも気付きました。
道理で登山中、誰にも会わない訳だ・・・)

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で、5合目のおみやげショップに入ると、
店員 「やっぱり、こういうところにシャワーとかあるといいですよね」

・・・え?なんで?
私 「いや、水は貴重だって書いてあったし、下山して浴びればいいですよ」

と答えつつ、なんでそんなこと言うのかなぁと、何気なく鏡を見ると・・・
ガーン!

度重なる登山での砂埃のせいで、顔が真っ黒じゃないか!
もしかして、あの外国人観光客も、この歌舞伎メイクにより

私を京都の歌舞伎役者か何かと思ったのか!?

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ということで、今後富士登山をする人にアドバイスを送ります。

・下山道は案内板をよく見て、間違えないように下山しましょう。
(再登山が最短ルートです!)

・山頂でおみやげを買ったら、忘れずもらいましょう。
(忘れた場合、きっと、もう一度取りに行くのが最速方法です)

 

・外国人観光客に「KYOTO?」と聞かれたら、顔を拭きましょう。


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このあと、店に戻って仕事をしたことも一応追記しておきます。